![]() | 瘋痴狂 人間椅子 (2006/02/22) 徳間ジャパンコミュニケーションズ この商品の詳細を見る |
人間椅子の13枚目のオリジナルアルバム。「ふーちーくー」と読む。いい意味で進歩の無い人たちだなぁ、というのが感想。
鈴木氏の曲など、何時聴いても、どの曲聴いてもわかりやすい。一方、前作の変化をより発展させている部分も大いにあると思う。特に和嶋氏の曲は深みを増していると思う。「品川心中」は前作の「のれそれ」でほぼ完成したと言える和風ロックの違った完成形を示してくれている(落語ロック?)。そういった人間椅子的なオリジナリティあふれる曲を聴かせたかと思うと、これももう一つの人間椅子の得意技、「なりきり」もお見事だ。「二十一世紀の瘋痴狂」では見事にゼップを演じて見せ、「幻色の孤島」ではクリムゾンになりきり。作曲、演奏共に非常に面白いと思う。
ただ、ちょっと残念なのがドラム。あくまでも素人感覚で、ですが。先にでた、「品川心中」や「幻色の孤島」など、プログレちっくな展開を見せる曲で特に感じたのだが、ドラミングが少々ワンパターン化してしまっている感じがして、リズム面からの色づけに失敗しているように思える。前作の曲や今回も何曲かあるノリのいいストレートな曲調では、的を射ていて、気持ちいいドラムを聴かせてくれているのだから、混沌とした曲ではもう少し頑張って頂きたかった。
あと、ドラムばっかりつっこんで悪いようだが、ナカジマノブ氏は3曲もボーカルとらなくて良いのでは無いでしょうか。御二人や歴代のドラマーと違い、歌がわりと上手な為、人間椅子がやらなくてもいいんじゃないか的な曲に仕上がってしまっているような。人間椅子ってもっと癖のあるボーカルじゃ無いと、と思っているので。
トータル的には前作の延長線上で非常に聞きやすいアルバムに仕上がっていると思います。ただ、たとえて言えばサバス→ゼップへとだんだん移行してきているような感じもするので、個人的にはイマイチかもしれません。人間椅子にはオジーは居てもプラントは居ないのだから、またサバスに戻って欲しいと思ってます。
これからしばらくは通勤のお供となるから、聞き込んでからまた曲ごとに考察してみましょう。
「瘋痴狂」
01.雷神(詩:和嶋慎治/曲:鈴木研一)
02.二十一世紀の瘋痴狂(詩:和嶋慎治/曲:和嶋慎治)
03.ロックンロール特急(詩:和嶋慎治/曲:鈴木研一)
04.品川心中(詩:和嶋慎治/曲:和嶋慎治)
05.青い衝動(詩:和嶋慎治/曲:鈴木研一)
06.無慈悲なる青春(詩:和嶋慎治/曲:ナカジマノブ)
07.不惑の路(詩:鈴木研一/曲:鈴木研一)
08.山椒魚(詩:和嶋慎治/曲:和嶋慎治)
09.恐怖!!ふじつぼ人間(詩:鈴木研一/曲:鈴木研一)
10.孤立無援の思想(詩:和嶋慎治/曲:和嶋慎治)
11.暗黒星雲(詩:和嶋慎治/曲:鈴木研一)
12.幻色の孤島(詩:和嶋慎治/曲:和嶋慎治)
鈴木研一(ベース、ボーカル)
和嶋慎治(ギター、ボーカル)
ナカジマノブ(ドラム、ボーカル)


